| 『力・4』(エリック+ゴドー+キケルカ)-4 |
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あれから数分、人形男はボーンから絞れるだけの情報を絞ると、 どこかに電話を掛け、何かの手はずを整えだし、ボーンを放置している。 ボーンは左手に握り締めた携帯と、人形男を見比べ、 電話をして良いものか思案していた。 番号を押した瞬間に暴力男が呼ばれ、殴られるのかもしれない。 そういえばあの暴力男はどこに行ったのか、便所からの帰りが遅すぎる。 ああ、もう、なるようになれ、と心中で呟き番号を押す。 「・・・ん?あれ?!・・・え?!」 電気の気配のない携帯に思わず心の声が表に出た。 「あ、それ壊しといた」 「えええ?!」 「連絡取られちゃ困るし」 当然のように言い放たれ、事実を受け入れられず、 青くなっているボーンを再び無視し、人形男は作業に没頭しだす。 いつ壊されたのか知れない。問題はその小細工が、 ボーンにまったく気づかれぬよう鮮やかに行われたことだ。 「うぅ・・・」 ボーンに残された手段は祈りで、それは漠然とボーンに恐怖を与えた。 自分は思ったより危険な状況にいるのかもしれない。 考えて気持ちが沈み、神経が戸に集中していたその時、 あまりに奇跡的なタイミングでガチャリと戸が開いた。 「!」 「俺の勘冴えてるー、居ると思ったわ」 覗いた顔は見知った男。 細身細目高い鼻、毎度会う度に狐のようだと、 感じてしまう知人。サリトの誇る幹部。 知人は感激するボーンには目もくれず、 人形男に対し、これでもかと口端を上げ、 見下げた態度を取る。 すっきりと纏まった容貌が凛々しくも見えるので、 今もし自分が女であったなら惚れたかもしれない。 「初めましてエリック・ヴェレノ! 俺はブルーノ・フランク。 サリトから伝言を預かって来た者だよ、 おまえ邪魔ってさ」 「・・・」 ゆっくりとエリックの元、近づいてゆくブルーノの、 目的が見える。 「っ?!」 「これで助けは呼べないなぁ」 スリの名手、ブルーノ。 エリックの携帯はあっという間、 ブルーノの手に渡り、投げ捨てられボーンが受け取る形になる。 「良い腕だね」 驚きを、瞬時に笑みでしまいエリックは笑った。 ボーンは簡単にその余裕さに不安を煽られ、 ブルーノを伺う。 「だけど」 エリックが言葉を切った時、 ブルーノが身を引くのも遅く、思ったより切れよく、 エリックの拳がブルーノの顎に掠る。 「おい!ボーン! 何縮こまってんだよ!」 「へっ?!」 「やっぱりね、君暴力担当じゃないんだね! 良かった!」 「ッ!!」 躊躇いなくブルーノへ、蹴りを入れるエリックの、 容赦のない攻撃。 「おまえだって如何にも守られてる面だけど?!」 「たぶん同等ぐらいじゃない? 喧嘩、得意じゃないもの同士でもできるみたいだね、 ちょっとかっこ悪いけど!」 後ずさったブルーノの肩に、 掴みかかるエリックは、勢い勝ちの有利さに気づいている。 「頑張れフランク!」 「てめぇ助けに来てやったのに丸投げかよ?! 手伝え!二対一ならイケるとか考えろ」 「それはちょっと卑怯じゃ・・・」 「うるせぇよ!・・・グッ・・・」 「フランク!」 頬を殴られ、脳が揺れたのか、ふらついたブルーノに、 留めを刺そうとするエリックに掴みかかる。 「ッ?!」 先ほどまでびくびくと無害であったボーンの、 大胆な動きに驚いたのか、エリックの反応は遅かった。
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12月5日(水)01:11 | トラックバック(0) | コメント(0) | 力シリーズ※メイン | 管理
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